看護スタッフによる「看護だより」

第2回のテーマ「『意外な症状に潜む副甲状腺の病気』」

こんにちは。南池袋パークサイドクリニックの看護師です。
暑さも一段落し、秋が近づいていることを感じます。
皆様、季節の変わり目は特に体調管理には十分お気をつけて過ごされて下さい。


ところで、次のような症状はありませんか?

  1. 尿路結石
  2. 骨粗鬆症(骨密度の低下)、骨の痛みや関節の痛み、骨折
  3. 悪心、嘔吐、食欲がない
  4. 口が渇く、飲水量が多い、尿の量が多い、夜間何度もトイレに行ってしまう
  5. 力が入りにくい
  6. 体がだるい、情緒不安定、疲れやすい、うつ状態

これらは全て、副甲状腺の病気でも起こりうる症状です。
看護だより第2回の今回は、『意外な症状に潜む副甲状腺の病気』についてご説明します。

副甲状腺は意外な身近な症状に関わっていることがある

副甲状腺というと聞き慣れない方が多い臓器と思います。
私たち看護師も内分泌の専門病院で勤務していなければ、多くは関わらない臓器の一つですですが、意外にも身近な症状の裏に副甲状腺の病気が隠れていることがあります。

副甲状腺は、甲状腺の後ろ側にある米粒ほどの小さな臓器です。
小さい臓器でありながら、体内のカルシウムの代謝を担うという人が生きていくためにとても重要な働きをしています。
副甲状腺から分泌される副甲状腺ホルモンはカルシウム代謝や骨の形成に大きく関わっています。また、体内におけるカルシウムの働きは筋、神経、心臓を中心に尿路系や消化器系まで身体の様々な部位と関係し多様です。
そのため、副甲状腺の病気により機能異常が起こると、血液のカルシウム濃度の異常から様々な症状が引き起こされます。

副甲状腺について詳しくはこちら

健康診断で、血中カルシウム値について指摘されていませんか?

副甲状腺に病気がある方のほとんどは自覚症状がなく、会社の健康診断等の血液検査で、血中カルシウム値の異常を指摘されて発見されることが多いです。
中には「尿路結石」を繰り返す方の中に病気が発見されることがあったり、少数ではありますが上記の症状から見つかるケースもあります。

私たちのクリニックでは症状に合わせて以下の検査を行います

  1. 血液検査
    副甲状腺ホルモン、血中カルシウム・リンなどを調べます。
    原則、当日に検査結果が出ます。
  2. 超音波検査
    首にゼリーをつけながら、副甲状腺の腫れがないかなどを調べます。
    痛みのない検査です。
  3. 骨密度検査
    X線を用いて、腰椎、大腿骨または前腕の骨の密度を測定し、骨粗鬆症について調べます。副甲状腺機能亢進症による骨密度の低下の有無を確認します。
    痛みのない検査です。妊娠中の方は行えない検査です。

※更年期を過ぎた女性は副甲状腺の病気とは関係なく、女性ホルモンの分泌低下により骨粗鬆症に罹りやすくなります。 骨粗鬆症の予防には、バランスの取れた食事や運動、適度に日に当たることも大切ですので、これらを心がけて生活をされることをお勧めします。