看護スタッフによる「看護だより」
第15回のテーマ「『乳房の日々のケアについて』」
こんにちは。
今年も寒い季節がやって参りました。
暑い夏から寒い冬にかけてクリニックにいらっしゃる患者さんから乳頭部のかゆみのご相談を受けることが増えます。
同じような症状を経験されている方も多いと思います。
クリニックにいらっしゃる時にはすでに傷ができ、皮膚がジクジクしてしまったり、出血してしまったりと症状がひどくなってから来院される場合もあります。
乳房、乳頭部は他の皮膚のスキンケアと同様に気を遣って頂いた方がよい部位でもあります。
そこで第15回のテーマは『乳房の日々のケアについて』です。
乾燥はかゆみの原因のひとつです。
特に冬場は乾燥しやすいため保湿を心がけましょう。
ご自身に合ったボディクリームなどの保湿剤を使用して乾燥を予防しましょう。
メントールなどの刺激の強い種類の保湿剤でない方がよいでしょう。
蒸れがかゆみの原因となることもあります。
乳輪部にも汗腺がありますので夏場など汗のかく時期は吸湿性、通気性の良い下着の着用をおすすめします。
かゆみが出たら・・・
ご自身との闘いにはなりますが、かゆくてもかかないのが原則です。
保湿を十分にして頂き、それでもかゆみが治まらない場合はご相談下さい。
かいてしまうと掻いた場所に傷ができて、そこから感染を起こす可能性があります。
感染を起こすと完治するまでに時間がかかります。
毎日のシャワーの時もゴシゴシこすらず、良く泡立てたソープで優しく洗い流して下さい。
汚れを落とすことも重要です。
特に陥没乳頭の方は皮膚の汚れが中にたまりやすい状態にあります。
乳頭は中の乳腺とつながっていますので感染が乳腺に及ぶ可能性があります。
適宜乳頭の清潔ケアを行うとよいかもしれません。
乳腺に感染を起こすと、クリニックに毎日通って処置が必要になる場合もあります。
特に日々の清潔には留意しましょう。
かゆみが治まらない、乳頭・乳輪部に傷ができてジクジクしている、出血しているなど症状の悪化が見られた場合は早めにクリニック受診をされることをおすすめしております。
皮膚の状況によっては皮膚科にご相談頂く場合もありますので、ご了承下さい。
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